久慈琥珀博物館
古くから琥珀採掘が行われていた久慈市郊外にあり、
国内では唯一の琥珀専門博物館です。
・通常の開館時間となっております 9:00~17:00 (最終入館16:30)
・来場者数が多くなる様な場合は、順路を変更して見学していただく場合があります。
・発熱や体調不良のある場合は来場、来館をご遠慮ください。
【バス停からの無料送迎についてお知らせ】
・ご利用の際には、必ず下記の「予約・お問い合わせ先」にご連絡ください。
・乗車時はマスク着用と消毒にご協力をお願いいたします。
※尚、当日または直前のご利用連絡の場合は、多少お待ちいただく場合がございますので、ご了承願います。
無料送迎の予約・お問い合わせ先:0194-59-3831(9:00~17:00)
久慈琥珀博物館
琥珀は、映画『ジュラシック・パーク』によって、一躍人々の関心の的になりました。この映画は、琥珀の中に閉じ込められた恐竜の血液を吸った蚊の化石から、恐竜のDNAを抽出し絶滅した恐竜を現代に蘇らせるというショッキングなストーリーでした。
ここ久慈地方産の琥珀は、中生代白亜紀後期というまさに恐竜時代に属するものです。
近年、この琥珀中からも昆虫化石が相次いで発見され、古生物学はじめ遺伝子工学の研究者らの注目を集めています。
久慈琥珀博物館では、太古の失われた世界を包み込んだ”タイムカプセル”ともいえる貴重な琥珀の全てを一堂にご覧頂けます。開館時間
9:00~17:00 入館は16:30まで ※見学途中でも17時には退館(退店)となります事をご了承願います。
休館日年末年始 12月31日~1月1日・2月末日
利用料金
大 人 500円(400円)
小・中学生 200円(150円)※()は団体料金(20名以上)
ご来観・ご見学について
団体(20名以上)・学校行事でのご来館、体験教室は、スムーズにご入館いただくために予約をおすすめします。
久慈地方は琥珀採掘の歴史も古く、古墳時代にはすでに久慈地方産の琥珀が大和朝廷のもとに運ばれた“アンバールート”が存在していたことが、古墳出土品の科学分析で解明されています。
また近年、世界的に虫入り琥珀の研究も活発化し、昆虫化石のDNA抽出成功のほか、バクテリア生物が蘇った報告もされています。当館では、久慈地方及び世界の琥珀について、自然科学と人文科学の側面から「神秘のタイムカプセル」・「人と琥珀」の二大テーマに分けて展示・解説し、原石・珍品・虫入り琥珀・考古・歴史・工芸品など、多くの資料が展示されています。
また、博物館から続く見学コースには、琥珀製品即売店(ショップ)・工房(ワークスタジオ)・見学用坑道跡があり、リトアニア館、レストラン・喫茶をはじめ、園山の散策など、ゆっくりと楽しむことができます
新館
体験型琥珀博物館
※展示品は入れ替えを行っております。時期により掲載のものと異なる場合がございますので、予めご了承くださいませ
いにしえからの贈り物として愛されている琥珀は、太古の世界といまをつなぐ不思議な宝石。琥珀博物館では、そんな琥珀の神秘に見て・触れて・体感することができます。
インフォメーション
入場チケット販売と総合案内・受付のほか、久慈市および周辺地域の観光情報を提供。
太陽の石
古代ギリシャ神話で「太陽の石」と言われている琥珀をシンボリックにデザインした体験カプセルです。神話「2つの太陽」のストーリーに沿った光と音で、琥珀の誕生をダイナミックに演出します。
ウェルカムプラザ
景観を生かした癒し空間の中で、簡単な喫茶や琥珀に関する書籍が閲覧できるくつろぎのコーナーです。
ディスカバリーパーク
太古の森
白亜紀後期、約9,000万年前の久慈の様子をジオラマで再現。太古の森のイメージが広がるなか、琥珀の生い立ちに関するさまざま展示を楽しむことができます。
アンバーラボ
琥珀を使ってさまざまな実験を行う参加体験スペースです。琥珀で静電気をおこしたり、琥珀を塩水に浮かべたりなど、いろいろな実験を通して、琥珀の性質を楽しく学びます。
琥珀イルミネーション
琥珀イルミネーション
癒しや安らぎなど、琥珀に秘められた不思議なパワーを体験するコーナーです。同時に、琥珀イルミネーションでは、さまざまな色に輝く琥珀の色彩と発色をご覧いただけます。
琥珀サナトリウム
琥珀を敷きつめた床を歩き、琥珀に秘められた不思議な癒し効果を体験していただけます。
琥珀ギャラリー
世界最大の琥珀製モザイク画をはじめ、琥珀製の美術工芸品を展示。
また、年に数回催される特別企画展の会場としても用いられます。本館
「太古からのメッセージ」「人と琥珀」と題し、琥珀の歴史について展示しています。世界のさまざまな琥珀を展示しています。
※展示品は入れ替えを行っております。時期により掲載のものと異なる場合がございますので、予めご了承くださいませ展示室1F
太古からのメッセージ
琥珀は、太古の地上に繁栄していた樹木が分泌した樹脂が地中に埋もれて変化したもので、いわば“樹脂の化石”と言えます。
“樹脂”というと多くの人は“松ヤニ”を連想しますが、実際に琥珀の起源となった樹種は針葉樹類だけではなく、広葉樹類も多く含まれます。
また、琥珀の色彩は“ウィスキー”色だけではなく、赤・青・緑などの多彩な色彩があり、世界的には約250色余りに分類されています。
久慈地方で産出する琥珀は中生代白亜紀後期の約9,000万年前頃の恐竜時代に属し、宝飾品などに加工されている琥珀としては、世界で最も古い年代の琥珀です。近年、久慈地方産琥珀の中から昆虫や羽毛などの化石が相次いで発見され、国内外の古生物学や昆虫学をはじめ、化石DNAの研究者たちから注目されています。
「イトトンボ」化石
バルト海沿岸産
新生代古第三紀始新世後期(約4,500万年前)大型の昆虫が取りこまれた琥珀は大変珍しく、貴重な標本。
世界初・世界最古
「鳥類羽毛の後羽(こうう)」化石岩手県九戸郡種市町/種市属有家部層産
中生代白亜紀後期:約9,000万年前1997年3月に当館が記者発表し、テレビや新聞などで全国的な話題になった化石。
久慈地方の琥珀鉱床の成因
~約9,000万年の時に育まれた琥珀~
白亜紀後期の原生林
うっそうと茂る樹木・・・
針葉樹が主体の森林
樹脂を分泌する樹脂の繁茂…
台風で枝や幹が折れる
樹木の傷から分泌される樹脂・・・
森林は昆虫の棲み家
樹脂に包み込まれる昆虫たち…
老木化し枯死した樹木
大雨と洪水が地表を侵食する…
洪水により河川に流出
土砂・倒木・樹脂の固まりも流出…
河口部や海底部に堆積
土砂に埋没し密閉保護される…
数千万年を経て化石化
地盤の隆起で地層が地上に露出…
展示室2F
人と琥珀
琥珀は洋の東西を問わず、今から1万年以上前の遺跡から琥珀製品が出土しています。近年、北海道千歳市の「柏台1遺跡」から約2万年前で世界最古級の琥珀製小玉が発見されて話題になりました。
ヨーロッパには、紀元前3千年頃からバルト海沿岸地方と地中海諸国との間で発達した世界的に有名な琥珀交易の路“アンバー・ルート”がありました。日本では、現在の奈良盆地周辺に多く残る有権者らの古墳から琥珀製の勾玉・棗玉・小玉などが多く出土しています。近年、この多くが久慈産琥珀を用いていることが解明され、古墳時代に久慈地方産の琥珀を大和政権下に運んだ日本の“アンバー・ルート”の考古学的な解明が待たれています。
琥珀製「勾玉」(リメイク)
幾内地方の権力者たちの古墳からは、多くの琥珀製玉類が見つかっている。
琥珀製「枕」(リメイク)
奈良県竜田御坊山古墳群第3号墳出土
聖徳太子第2王子墓と考えられている墳墓(7世紀前半末)より出土。科学的分析の結果、久慈産琥珀製と判明。
久慈琥珀制作 琥珀製 大モザイク画
ルーシ・戦争と平和
琥珀製大モザイク画第一弾
この琥珀モザイク画は、当館の会館10周年記念事業の一環として製作したもので、作品は、縦約1m× 横約2m あり、使用した琥珀原石は久慈産とバルト産で、総重呈約50kgをスライスして、この中から厳選した約9.5kg を使用して製作されました。この作品の製作にあたって、平成7 年2 月中旬から現代を代表する琥珀芸術家2 名を当館に招き、当館の工芸技師1 名を加えて共同制作をスタジオ(工房)で行い、5 月9 日に完成しました。この作品は、友好と親善のシンボルとして後世に残る大作となることでしょう。
縦約1m× 横約2m /総重呈約50kg
黄金の華• 金色堂
琥珀製大モザイク画第二弾
この作品は、久慈琥珀博物館の資料の充実と、国際的な技術交流を目的に、平成10 年1 月中旬から現代の優れた技術を持つ琥珀芸術家3 名を当館に招き、当館工房の職人を交え約3ヶ月の期間をかけて製作された労作です。製作者の代表者であり、この作品のデザインも手掛けたA. A. ジュラヴリョフ氏は、「作品は、日本と岩手を象徴するだけではなく、寺院という世界共通の神聖な空間を描いて、これを日の出と日の入りで取り巻くことによって、壮大な世界観をはじめ宇宙観までをあらわしています。」と語っています。まさにこの作品は、優れた琥珀芸術品としてだけではなく、国際交流のシンボルとして、後世まで人々に親しんで頂ける、大作といえるでしょう。
縦1.75m ×横2.77m/作品総重量約100kg
琥珀色の夜明け~久慈~
琥珀製大モザイク画第三弾
この作品は、世界的な琥珀芸術家として知られるA. A. ジュラヴリョフ氏I A. A. ソロヴィヨフ氏/K. S. イワノフ氏の3 名を当社に招き、当社職員の松浦則夫を助手とする計4名が中心に「久慈湾」を描いて景勝地「釣鐘洞」や「牛島」が配されています。また、来航する「帆船」は太平洋を通じた国際交流を象徴し、空に懸かる「虹」は我が国の創世神話を基に「天の浮橋(天と地を繋ぎ、神々が上り下りした橋)」であり、雲は幸せを運ぶといわれる「龍」を模して、作品の四方には幸せの訪れを象徴する雌雄の「鶴」及び、三陸の海の幸を象徴する雌雄の「鮭」が配されています。この製作では、バルト産と久慈産の琥珀を合わせて約50kg 用いて色彩や模様の違いを見極めながら役2600個のモザイクピースに加工して作品に組み込んであります。なお作品の額装サイズは縦1.99m ×横1.74m で総重量100kgを計測するもので、琥珀製モザイク画として前回作「黄金の華・金色堂」の大きさを上回る世界最大の作品になっています。
平成11 年2 月9 日、久慈市文化会館(通称:アンバーホール)の完成を記念して、当社から久慈市へ寄贈されました。
縦1.99m ×横1.74m /総重量100kg
人魚の涙・ユラテ
琥珀製大モザイク画第四弾
この琥珀製大モザイク画のテーマ『人魚姫・ユラテ』は、久慈市と姉妹都市であるリトアニア共和国の琥珀産地クライペダ市のあるバルト海に伝わる伝説で、久慈市と同じく浜辺で打ち上げられる琥珀の物語です。この物語は琥珀にまつわる歴史・文化の豊富でアンバーロードの中心地でもあるヨーロッパでは特に有名な伝説で日本でも数多く紹介されています。過去の3作品にはない新たな技術としてベースを部分的に盛り上げ、レリーフ調の仕上げをして立体的感のあるモザイク画を計画しております。基本の木地に樹脂や木材で凹凸を作り刃物で修正、その上から琥珀の色合いを選別しながら張り合わせてゆきます。又、前3作で行われていた琥珀古色技法をあえて使わずに琥珀原石の色・風合いを生かし、落ち着いた・柔らかな琥珀色をベースのナチュラルカラーで製作いたします。中心部分には堀内琥珀坑道から採掘された久慈原石を使用しています。
琥珀使用量50kg 製作日数150日 総重量76.5kg 製作延人数約500 名
大モザイク画 制作者
アレクサンドル・アレクサンドロヴィッチ
・ジュラヴリョフ氏
Aleksandr Aleksandrovich Juravlyov
1943年1 月25 日ポーランド生まれ
ロシア文化省公認の歴史的琥珀芸術作品最高修復技師(人間国宝相当)
ロシア国立エカテリーナ宮殿博物館「琥珀の間」再建修復委員会委員長
ロシア上級修復専門家同盟会員・ロシア芸術家同盟会員
サンクトペテルブルグ修復者協会会員·前サンクトペテルブルグ建設修復委員
(有)ヤンターリ経営、ほか
高度な琥珀加工技術を要する彫刻・レリーフ・モザイクなどの修復および複製を得意としており、これまでに、エカテリーナ宮殿博物館・エルミタージュ博物館・クレムリン美術館武器庫宝物殿・カリーニングラード琥珀博物館・ポーランド国立マルボルク城博物館などに収蔵されている国宝級の琥珀芸術作品の数々の修復および複製を手掛けている。
エカテリーナ宮殿博物館と久慈琥珀博物館
世界でも珍しい「姉妹博物館」の関係
エカテリーナ宮殿博物館より姉妹博物館の証しとして寄贈頂いた「琥珀の間」の一部(復元)
2004年6月 久慈琥珀博物館新館オープンに、当時のエカテリーナ宮殿博物館館長イワン・サウトフ館長が来館され、琥珀の縁で結ばれる博物館として、姉妹博物館を締結致しました。この縁は1991年ソ連崩壊後、エカテリーナ宮殿敷地内にある、琥珀工房のスタッフを同館に招いて、大モザイク画3作を作った事から始まりました。サウトフ館長来館の際に、エカテリーナ宮殿琥珀の間の一部(復元)を姉妹博物館の証しとして寄贈頂きました。
琥珀の間について
世界遺産にも名を連ねる、エカテリーナ宮殿内の一室に「琥珀の間」があります。
その名の通り、部屋全体の装飾が琥珀で出来ています。
琥珀の間 左側
琥珀の間 中央
姉妹博物館の証として寄贈頂いたのが、
中央にあるレリーフを復元したものになります。
琥珀の間 右側
© 久慈琥珀株式会社